2020年に続いて2021年も圧倒的な速さで区間新記録を樹立した東京国際大学のY・ヴィンセント選手。
あまりにも速すぎるYヴィンセント選手の歴史と秘密について調べてみました。
速すぎる歴史
東京国際大のYヴィンセント選手は、2021年の「第97回箱根駅伝」の往路で花の2区を走りました。
Yヴィンセント選手は鶴見中継所を14位でスタートしたのに、戸塚中継所には1位で入りました。
しかも区間新記録を樹立するという驚異の速さでした。
集団も十分速いのに、それをあっさりかわすヴィンセント選手! pic.twitter.com/hhL37LQaOR
— Takuya Sekiya (@TakuyaSekiya) January 2, 2021
2位集団8人をあっさりと抜き去る驚異の速さを見せつけるYヴィンセント選手。
今年の箱根駅伝の往路で、区間新記録をマークしたのは2区のYヴィンセント選手だけでした。
今年の2区
1位:Yヴィンセント(東京国際2年 1:05:49)
2位:Rヴィンセント(国士舘3年 1:07:09)
3位:池田耀平(日体大4年 1:07:14)
という記録です。
Yヴィンセント選手は、14人抜きをして2位のRヴィンセント選手と1分20秒の差をつけた上に、東海大の相澤晃選手が持っていた区間記録(1:05:57)を8秒も縮めるという圧倒的な速さでした。
Yヴィンセント選手は、昨年の「第96回箱根駅伝」往路では3区を走りました。
昨年の3区でも驚異の8人抜きをして、3区の区間新記録をマークしています。
今年は、往路で区間新を出したのは2区のYヴィンセント選手だけということで、昨年作った3区の区間記録は破られていません。
Yヴィンセント選手は、2区と3区の区間記録を持つという速さの歴史を持っているんです。
速さの秘密
1990年代に山梨学院大のJ・オツオリ選手の活躍で脚光を浴びた留学生選手の活躍。
この頃から留学生ランナーが日本人ランナーをごぼう抜きする姿を見て、留学生ランナーの参加の可否を問う声が上がります。
でも、そういう事自体はナンセンスな気もします。
Yヴィンセント選手もRヴィンセント選手も、そしてJ・オツオリ選手もケニア出身でした。
実は、箱根駅伝に限らず世界のマラソン会においてもケニア出身の選手が多いんです。
ケニア出身選手の速さの秘密
ケニアというのは、標高が1500mを超える高地にあるんです。
ケニア人全体として、走りに長けた骨格を持つ狩猟民族です。
狩猟民族は、パワーを出すために体幹を意識して背面の筋肉が発達しやすいといわれています。
なので、すぐにそこから動き出す強さ、速さを持っています。
また足が細く、下肢を回転させるために使うエネルギー、酸素が少なくて済む特徴もあります。
標高が高い場所は酸素が薄いので酸素やエネルギーの使い方を考えないと速く走れなかったり、体力の消耗につながってきます。
一般的に酸素やエネルギーの効率的な使い方を得るためにさまざまなトレーニングなどを行う必要があります。
一方で標高が高い場所で生まれ育った選手はその環境が普通なので、小さい頃から自然と酸素やエネルギーの使い方が優れているという特徴があります。
つまり、高地にあるケニア人の選手がマラソンに強いのは立地条件によって養われた肉体的な特徴によるんですね。
でも、ケニア出身選手に肉体的優位性があるとしても、必ずしも速さに直結するわけではありません。
やはり、日頃のトレーニングによる部分は大きいと思います。
つまり、ケニア出身選手などの留学生選手に圧倒的なアドバンテージが有るというわけではないんですね。
まとめ
Yヴィンセントが速すぎる歴史と秘密について調べてみました。
- 97回箱根駅伝で、2区で14人抜きで区間新を出し1位でたすきを渡した。
- 96回箱根駅伝でも、3区で8人抜きで区間新を出している。
- 2区と3区と、2つの区間で区間新のレコードを持っているのはYヴィンセント選手だけ。
- ケニア出身の選手は、高地という理由で肉体的アドバンテージは高い。
ケニア出身というアドバンテージがあるとは言え、Yヴィンセント選手の速さは軍を抜いていると言えます。
来年の活躍も期待が持てますね。