日本中を新型コロナウイルスの猛威が包んでいて、マスクは手に入らずに消毒液すらなかなか買えない状況になってしまいました。
新型コロナウイルスから自分の身を守るには、マスクよりも身の回りを消毒するのがもっと大事です。
ところが、お店でもなかなか買えないとなれば、消毒液を自分で作るしかないですね。
ハイターで作る次亜塩素酸ナトリウム消毒液は危険?
全国的な消毒液不足で、地方自治体でも家庭用の漂白剤などを用いて消毒液を作る方法を説明したりしていますので、皆様も家庭用漂白剤などを用いて消毒液を作る方法はご存知だと思います。
でも、この方法で作った消毒液は万能ではありませんし、使い方を間違えると危険な場合もあるんです。
次亜塩素酸ナトリウム消毒液は手指消毒に使えない?
自治体などで説明している「次亜塩素酸ナトリウム消毒液の作り方」の説明には
家庭用の塩素系漂白剤(ハイター、キッチンハイター、ブリーチ、ピューラックスなど)には、次亜塩素酸ナトリウムが含まれ、「次亜塩素酸ナトリウム消毒液」を作ることができます。
この消毒液は、ドアノブなど「物の殺菌消毒に有効」で、ノロウィルスなどの感染対策に使われている手法です。
直接手で触れないよう注意しながら、ご活用ください。
と言った説明が書かれています。
ここから読み取れることは
- 手の消毒には、絶対に使用しないでください。
- 使用するときは、十分な換気を行ってください。
ということになります。
家庭用漂白剤を販売している「花王」でも、次のように注意書きをしています。
- 「ハイター」「キッチンハイター」が目に入ると、薄めた液でも失明のおそれがあります。十分な注意が必要な製品ですので、必ず使用方法や使用上の注意をよくお読みください。
- 「ハイター」「キッチンハイター」は非常にアルカリ性の高い製品であり、薄めた液でも皮膚を傷めるおそれがあります。手指などへのご使用はおやめください。皮膚についた時はすぐに水で充分洗い流してください。
- 薄めた液をスプレー容器に入れて噴霧することはおやめください。スプレーした時に霧状の液を吸い込むことがあり、せき込んだり、呼吸器に異常をきたしたりするおそれがあります。
- 薄めた液を他の容器などに入れて保管することはおやめください。薄めた液は、次亜塩素酸ナトリウムが分解されやすく効果が持続しません。使用の都度、必要な量をつくるようにして下さい。
- ご使用の際には十分な換気を行い、ご使用後は十分に水ですすいでください。
- いずれの商品も漂白効果がありますので、衣類などの色落ちにご注意ください。
- 金属製品、繊維製品、木工製品などに使用すると、腐食や変色する場合があります。
つまり、あくまでもドアノブなど「物の殺菌消毒に有効」であり、人体には危険性を伴うということです。
となると、家庭で安易に使うのは危険だと思います。
医療施設や介護施設のように、きちんと管理できる環境下での使用を前程としていると思ったほうが良いです。
次亜塩素酸水の濃度は?
家庭での消毒液の確保には、人体への影響が少ない「次亜塩素酸水」を使用するのが望ましいです。
次亜塩素酸水とは
次亜塩素酸水とは
厚生労働省が定める次亜塩素酸水とは、殺菌科の一種であり、食塩水(塩化ナトリウム水溶液)や塩酸(いわゆる酸)を電気分解する事により作られる「次亜塩素酸」を主成分とする水溶液の事を示します。
次亜塩素酸水の特徴は
- 次亜塩素酸はウイルスや菌に対しては高い殺菌力を示す。
- 食品に対しては 無害。
となっています。
ただし、厚生労働省は次亜塩素酸水が新型コロナウイルスに有効だとは認めていませんが、従来のコロナウイルスには有効なので、おそらく有効だろうという認識らしいです。
次亜塩素酸水は、有機物と反応すると水に戻るという性質があるんです。
つまり、手指についた菌に反応して除菌をしている間に、ただの水になっちゃうということです。
人体に害が少ない消毒液として使えるのは、家庭で使うと考えたら使い勝手いいと思います。
400ppm希釈
この濃度の希釈液は、嘔吐物の処理が必要な場合や緊急消毒が必要な場合に有効な濃度です。
他の有機物と反応しやすい浴室やトイレなどでは、このくらい高い濃度のほうが有効になります。
ノロウィルスでの嘔吐物の処理などの緊急事態事態には必要ですが、通常の家庭での消毒には使用することがない濃度になります。
200ppm希釈
この濃度は、まな板や包丁の除菌にも使えます。
また、排水溝や三角コーナーのヌメリ取りにも使えます。
日常的に台所で使える濃度なので、家庭でも用意しておいて良いでしょう。
100ppm希釈
一般の消臭剤としても使える濃度で、室内の除菌や消臭にも適しています。
室内以外にも、車のエアコンフィルターや下駄箱や靴にも使えます。
使える範囲が幅広く、一番使いやすい濃度だと言えます。
50ppm希釈
この濃度だと、野菜を洗ったり、手指の消毒やうがいなどにも使える濃度になります。
空間除菌にも向くので、超音波加湿器との併用も良いでしょう。
家庭で次亜塩素酸水を用意する場合は、50ppm~100ppmあたりの希釈液を用意すると、使い勝手が良さそうです。
我が家ではこうして作った
家庭で次亜塩素酸水を作るには、水と塩を溶かして電気分解すれば簡単に作ることが出来るんです。
実際に「電解次亜水生成器」も売っています。
それ以外にも、パウダー状の粉末を溶かして作る方法もありますが、取り扱いに注意が多いのでおすすめできません。
手っ取り早いのは、高濃度の電解液を購入して、適度に希釈する方法が良いです。
私は、この方法でやりました。
用意したもの
- 次亜塩素酸水(通販で購入)
- スプレーボトル200mLサイズ(100均で購入)
- 計量カップ(100均で購入)
- 詰替え用ボトル600mLサイズ(100均で購入)
この4つです。
次亜塩素酸水は、濃度500ppmで2L入のものを購入しました。
保存期限は開封後1年で、水で希釈したものは希釈後1ヶ月と書いてありました。
次亜塩素酸水は紫外線に弱く徐々に効力が減少するので、スプレーボトルも遮光性の高いものがおすすめなんですが、日々使うのですぐ無くなるためにそのへんは気にしないことにしました。
流石に100均でも、スプレーボトルは手に入りにくいですが、それは空のスプレーボトルの場合です。
知恵を使えば、いまでも簡単に手に入ります。
私は、お風呂用洗剤のスプレーボトルを買い、中身は詰替え用ボトルに移しました。
計量カップは、上から見てメモリが見えるタイプが便利です。
最初は、希釈液をペットボトルで作ろうと思ったのですが、スプレーボトルに移す時に面倒なので、詰替え用ボトルで作りました。
詰替え用ボトルは、細いノズルが付いているのでスプレーボトルにそのまま注げるので便利です。
100均さまさまですね。
作り方
超簡単です。
- 希釈する濃度を決める
- 計量カップで、電解液の量を測って、詰替え用ボトルに入れる。
- 計量カップで、水道水の量を測って、詰替え用ボトルに入れる。
- 適度に撹拌して、スプレーボトルに移す。
これだけですね。
詰替え用ボトルに、前もって作っておけば、スプレーボトルに注ぐ時にも便利です。
使い方
私は、
- 玄関の外に1つ
- 玄関の中に1つ
- 各部屋に1つ
- 食卓と台所に1つ
用意しました。
それぞれ、次の用途に使っています。
- 玄関の外のは、帰宅時に手とドアノブに使います。
- 玄関の中のは、帰宅時に衣服にかけたりします。
- 各部屋のは、マスクや空間除菌に。
- 食卓と台所は、食事前や調理前の手指の除菌に。
あとは、外出時ように50mL程度の小型のスプレーボトルを用意すると、外出先で気になった時にも使えますよね。
電解液は、コロナウイルスが流行する前より値段は高くなっています。
恐らく2倍位になった気もします。
それでも、スプレーボトルに入って売っている除菌スプレーを買うよりも、コスパは抜群に良いと思いますよ。
だって、500ppmの2Lの電解液を、50ppmに希釈するとしたら10倍希釈だから、20L相当になりますからね。
まとめ
なかなか除菌スプレーもなかなか買えないけど、何かに触ったら除菌したいし、帰宅時には全身除菌したくなっちゃいますよね。
- 家庭用漂白剤を薄めて使う方法がよく告知されているけど、あれは人体に害がある。
- 食塩水を電気分解した次亜塩素酸水が、体に優しい。
そこで、市販の次亜塩素酸水(電解液)を使った、家庭でかんたんに消毒液を量産する方法をまとめてみました。
参考になれば嬉しいです。
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